ノストラダムスの大予言という言葉を聞いたことがあるかもしれません。それは1973年に発行されたフランスの占星術者ノストラダムスの伝記とか逸話を交えて解釈するという体裁を取った本でした。
1999年第7の月に人類滅亡が訪れるという解釈を掲載したことによって、将来に対する不安を抱いていた当時の日本でベストセラーとなりました。
しかし大予言は実現しませんでした。
聖書は人類に素晴らしい将来があることをたくさん予告しています。正しい人は地上で永遠に暮らしますとか、もはや死はなくなり悲しみも嘆きも苦痛もなくなるという約束をしています。(詩編37:29、啓示21:4)
新しく聖書を学んでいる方は、それを確信できように努力しているかもしれません。
「私たちにとって預言の言葉はいっそう確かなものとなりました。
預言の言葉は,暗い所で輝くランプのように皆さんの心の中を照らします。
夜が明けて明星が昇るまで,皆さんがそれに注意を払っているのは良いことです」。
(ペテロ第二1:19)
預言の言葉に注意を払っているのは、とても良いことであると述べています。私たちの信仰を強めることができるからです。預言の言葉とは何か。どのように預言の言葉は一層確かなものとなったのか。預言の言葉に注意を払うことはどのように私たちのためになるのか。そうしたことを学んでいきたいと思います。
<預言の言葉とは何か?>
あらかじめという「予」言は、未来の出来事を予想していることです。まだ到来していない先の出来事について言い当てるようにすることを言います。ノストラダムスの予言とか科学者の予言のように使われます。
聖書で言う「預」言は、神からの言葉、神の意志の啓示や布告、神からの道徳上の教え、神の命令や裁きの表明、これから起きることに関する宣言などが含まれるということです。ですから、神から「預」かる言葉であるということがわかります。
聖書には本当に将来に対するたくさんの預言が含まれています。エホバ神は全知全能の神です。ですからエホバ神だけが将来を正確に予告することができるのです。
「すでにご存じの通り,聖書の預言はどれも個人的な解釈に基づいてはいません。
どの預言も,人間の考えによって語られたのではありません。
人が聖なる力に導かれて,神からの言葉を語ったのです」。
(ペテロ第二1:20,21)
神の聖なる力つまり神の活動する力によって、情報が伝えられ、心を動かされまた導かれたことがわかります。
彼らの思いとか心に働きかけて、神の目的に従って彼らに動機付けを与えたり導いたりしたことがわかります。
ですから、神の言葉であるということです。
この聖書預言には、どんなことが記されているのでしょうか?
神の王国について書かれています。その王国政府によって、神はご自分の名前を神聖なものとして、この地球と人類に対して当初考えていたことを実現されるのです。
イエスも「あなたの王国が来ますように」と祈ったのではないでしょうか?
聖書の預言を実現する上で、イエスは本当に重要な役割を果たします。
イエスは、聖書中の多くの預言が成就していく上で中心人物であることが分かります。
創世記3章15節のエホバの最初の預言の宣言から、啓示の書の輝かしい数々の幻に至るまで聖書の預言は、メシア王国に関連したイエスの役割を考慮に入れなければ、正しく理解することはできません。
故にイエスを約束のメシアとして受け入れない人たちにとっては、ヘブライ語聖書中の預言の多くは不可解なものとなってしまい、メシアに関する預言を多く収めたヘブライ語聖書の価値を認めない人たちにとっては、イエスは偉人にしかならないということです。
神の民にとってはどうでしょうか。イエスについて知ることが、今後成就する聖書預言の意味を理解するための鍵となります。
<どのように預言の言葉は一層確かなものとなったのか>
ペテロ、ヤコブ、ヨハネの3人の使徒たちは、イエスが関係するある出来事を目撃しました。その出来事は、聖書の預言が信頼できることを示しました。
「私たちは,主イエス・キリストの力と臨在について,
巧みな作り話によって皆さんに知らせたのではありません。
私たちはキリストの荘厳さを実際に見たのです。
『これは私の愛する子,私はこの子のことを喜んでいる』
という言葉が荘厳な栄光によって伝えられた時,
キリストは,父である神から栄誉と栄光を受けました。
私たちがキリストと共に聖なる山にいた時,
その言葉が天から聞こえたのです」。
(ペテロ第二1:16-18)
この言葉が書かれる30年前イエスは、
ペテロとヤコブとヨハネだけを連れて高い山に登りました。
そして、3人の目の前でイエスの顔は太陽のように輝き、
外衣は光の上に明るく輝いています。
さらにモーセとエリヤが現れイエスと語り合っています。
そして雲の中から声があって、
「これは私の愛する子。私はこの子のことを喜んでいる。
彼の言うことを聞きなさい」という声が聞こえます。
3人が目をあげると、イエスの他は誰も見えなくなります。
(マタイ17:1-9)
この幻によって、イエスが天の栄光ある王になることがはっきりと示されたわけです。この幻によって、使徒たちの信仰は強められました。
明るい雲に覆われて、イエスのバプテスマの時と同じように、
「これは私の子、 私の愛する者である。私はこの者を是認した」
という神の声がするのを聞いたのです。
さらに今回は「この者に聞き従いなさい」とも言われました。
ですからこの幻は、イエスが将来神の王国の王として栄光と権限を与えられることを予告するものだったことがわかります。
イエスの親しい弟子たちは、イエスの姿が変わるのを見ることができました。
それは、王国の預言に対する信頼を本当に強めるものでした。
それでペテロはこの30年後にペテロ第二1章19節で、「私たちにとって預言の言葉は一層確かなものになりました」と記すことができたのです。
さらに、「夜が明けて明星がのぼるまで」と書かれています。
この明星とは誰のことでしょうか。?これは、王国の権能を帯びたイエス・キリストを表しています。イエスは1914年にメシアなる王として全創造物の前に上り、新しい日の始まりを告げました。
変貌の幻は、イエスの栄光そして王国の権能を預言させるものとなり、神の預言の言葉の信頼性を際立たせるものとなりました。
その言葉に注意を払うならば心が満たされ、明けの明星が昇ったことを認識できるようになるということです。
<聖書の預言に注意を払うことはどのように私たちのためになるのでしょうか>
ペテロ第二1章19節で「預言の言葉は暗いところで輝くランプのように」私たちの心を照らすと書かれていました。
真のクリスチャンは、明かりとなる神の預言の言葉に注意を払うことによって、新しい日の始まりに対して鋭敏な啓発された状態を保ち続けることができます。
また、明けの明星であるイエスが人間の心の中ではなく、全創造物の前に上ったというこの事実を意識していることができます。
この聖書の預言に注意を払うことは、
どんな風に私たちのためになるのでしょうか?
1.神の考えを理解できるように助けてくれる
2.慰めとか将来への希望を与えられる
3.今世界で起きていることの意味を理解できる
例えば、終わりが来る前に良い知らせが世界中で伝えられるというイエスの預言がありました。(マタイ24:14)聖書の預言が全てその通りになるという確信が深まれば深まるほど、エホバのためにもっともっと多くのことを行いたい思うようになるに違いありません。その気持ちが強まって、王国の良いたよりを熱心に伝えるようになるのではないでしょうか。
さらに、聖書は近い将来に何が起きるかを預言しているので、私たちはそれに備えることができます。
これから何が起きるのでしょうか?
「人々は,『平和だ,安全だ!』と言っている時に,突然滅ぼされることになります。
妊婦に起こる陣痛と同じように突然で,彼らは決して逃れられません。」
(テサロニケ第一5:3)
まず初めに「平和だ、安全だ!」という宣言が出されるということです。
その宣言は、「エホバの日」である大患難が間もなく始まるというしるしになります。
(テサロニケ第一5:2)
世界の指導者たちはなぜ平和で安全だと宣言するのでしょうか?
宗教界の指導者たちも一緒にそう宣言するのでしょうか?その可能性はあります。
でも、この宣言は実際には邪悪な天使たちが広めている嘘です。
しかも非常に大きな害を及ぼします。
人類史上最大の患難が差し迫っているのに、人々に偽りの安心感を抱かせるからです。
「『来なさい。多くの水の上に座る大娼婦に対する処罰を見せましょう。
地上の王たちは彼女と性的に不道徳な行為をし,
地上に住む人々は彼女の性的不道徳のぶどう酒に酔わされました」
…女の額には謎めいた名が書かれていた。
『娼婦たちと地上の極めて不快なものの母,大いなるバビロン』という名である。
そして,あなたが見た10本の角と野獣は,娼婦を憎み,破滅させて裸にし,
彼女の肉を食い尽くし,彼女を火で焼き尽くします」。
(啓示の書17:1,2,5,16)
これは間違った宗教の滅びが訪れるということです。
大いなるバビロンは間違った宗教を表しています。
この間違った宗教は、エホバの名に大きな非難をもたらしてきました。
エホバについて嘘を教えてきました。
人間の政府を支援することにより、娼婦のようにエホバを裏切ってきました。
圧力をかけて信者からお金を巻き上げてもきました。
また、多くの人の命も奪ってきたのではないでしょうか。
では、エホバはどのようにして滅ぼしますか?
エホバは大娼婦を、緋色の野獣の10本の角によって滅ぼすことがわかります。
緋色の野獣は国際連合を表しています。
そして10本の角は国際連合を支持する政府を表しています。
エホバが定めた時にこれらの政治勢力は、大いなるバビロンに襲いかかり、財産を強奪し邪悪さを暴くことにより 破滅させて裸にするのです。
あたかも1日のうちに速やかに滅びるのを見て、間違った宗教を支持した人たちは衝撃を受けます。
私は女王の座についている、やもめなどではない、決して悲しむことはないと豪語した組織が壊滅するからです。
「人の子よ,メシェクとトバルの長たちの長である,マゴグの地のゴグに厳しい顔を向け,彼に対して預言しなさい…
長い月日の後,あなたに注意が向けられる。
あなたは最後の年月に,剣による惨害の後に連れ戻された人々がいる土地に攻め込む。
その人々は,多くの民の中から集め出されて,長い間荒廃していたイスラエルの山々に登った。
その土地に住む人々は,さまざまな民の中から連れ戻され,皆が安心して住んでいる。
あなたは嵐のように彼らを襲う。
あなたと,あなたの全ての兵と,共にいる多くの民は,雲のようにその土地を覆う」。
(エゼキエル38:2,8,9)
エホバに仕える人たちへの最後の攻撃がなされるのです。
間違った宗教全てが壊滅したのちエホバに仕える人々は、嵐の後に残された1本の木のように目立つ存在になります。
サタンは怒り狂い、邪悪な天使たちの宣言によって諸国家を唆し、エホバに仕える人々を襲わせることがわかります。
諸国家の連合体である「マゴグの地のゴグ」が、エホバに仕える人々を攻撃するのです。
ゴグは人間の力である軍事力に頼ります。私たちはその時にはエホバに頼るということです。ゴグの目には愚かに思えることでしょう。
では、次にどんなことが起きるのでしょうか?
「それらは邪悪な天使たちの息であって,奇跡(しるし)を行い,全世界の王たちのもとに向かう。
全能の神の大いなる日の戦争に王たちを招集するためである…
それらの息(言葉)により,王たちはヘブライ語でハルマゲドンと呼ばれる場所に集められた」。
(啓示の書16:14,16)
最後にハルマゲドンの戦いがあります。ハルマゲドンは全世界の王たちが招集されてエホバに敵対する情勢を指しています。
ハルマゲドンでエホバはどのように敵を打ち負かすのでしょうか?
色々な方法を使うことが考えられます。
例えば、地震や雹や稲妻を使うかもしれません。敵が同士討ちをするかもしれません。天使が悪い人を除き去るようにするのかもしれません。
どんな方法を使うにしても、エホバは完全な勝利をそこで収めるのです。
敵は皆滅び、正しい人は皆救われるということです。
これから先どのようなことになるのか聖書から、預言の書から調べていくことができました。
私たちはこれらの預言の言葉に注意を払うだけではなく、注意を払い続ける必要があります。
最近は世界中で本当に自然災害が増えているのではないでしょうか?日本においてもたくさんの台風が来ています。被害も本当に大きなものとなっています。
台風が太平洋に発生すると、気象レーダーによって、今台風がどの位置にあるかを、天気予報などによってすぐに知ることができます。その気象レーダーによって、台風の進路まで大体の予想をつけることができています。それによって、大体どの辺に何時頃来るのかを知ることができます。
皆さんでしたらどうしますか?
台風の進路にいる人たちは、台風に備えることができます。
巨大な台風であればどうでしょうか?
そこから逃げる必要があるかもしれません。
台風に来る前にいろんな準備をすることもできます。
家の強度が弱いならば、補強するようなことも必要かもしれません。
食料とか水なども準備する必要があるかもしれません。
そのようにして台風に備えることができます。
大切な命を守るために、みんなが努力するのです。
先ほど考えたように、この体制の終わりも本当に近づいていると言えます。
この体制の終わりを生き残るために、強い信仰が必要となってきます。
レーダーは、台風の進路をちょっと間違って示すことがあるかもしれません。
しかし、聖書の預言は全知全能の神からのものなので
これまで100パーセント全て成就してきました。
これまでに実現してきた聖書の預言を学んで研究することによって、
これからも信仰を強めていきたいと思います。
また、今の世の中の状況が聖書の預言通りになっていることも意識して、
私たちの生活をしていきたいと思います。
さらに近い将来に起きる預言にも備えをしていきたいと思います。
それは命がかかっているからです。
ではこれからも、預言の言葉に私たち1人1人が注意を払い続け、
信仰を持っていることを行動で話してまいりましょう。
裏付けとなる聖書の言葉は、http://inx.lv/5yT5 からご覧になれます。