皆さんは次のように尋ねられたなら、どのような人物が思い浮かぶでしょうか?
歴史を通じて最も偉大な人、世界中の人々の人生に最も影響を与えた人物。
イエス・キリストも歴史上の偉人の1人としてよく知られています。
しかし名前は聞いたことがあるけれども、いったいどういう人なのか、あまりよくわからないとおっしゃる方も少なくありません。
皆さんはいかがでしょうか?
イエス・キリストと聞いてどのようなイメージを持たれますか?
イエスは今から約2000年前に、この地上で活動しておられました。
意外に思われるかもしれませんが、同時代の人々もイエス・キリストがどういう人なのか、あまりよくわかっていなかったということが分かります。
「イエスはカエサレア・フィリピ地方に来ていた時,
弟子たちに,『人々は人の子のことを誰だと言っていますか』 と尋ねた。
弟子たちは言った。『バプテストのヨハネや,エリヤ,
エレミヤ,預言者の1人などと言っています』」。
(マタイ16:13,14)
イエスは、人々がご自分のことをどのように理解しているのかということにとても関心を持ちでした。
神によって選ばれた特別な人でしたが、そのイエスのことはあまりよくわかっていなかったということが分かります。
中には、イエスに政治活動や慈善活動してほしいと思ったり、また個人間のトラブルを解決してほしいと思っている人もいたということがわかります。
私たちの時代でも、イエスについて間違ったイメージが広まっています。
イエスのことをただの善い人、預言者、改革者のような人と考えている人もいます。またキリスト教信者の多くも、イエスが神だと信じています。
では、本当のところイエスは何者なのでしょうか?何をした人なのでしょうか?最も大切な点として、イエス・キリストは今、何をしておられるのでしょうか?
聖書をじっくり読んで、イエスの身元調査をきちんと行うならば、周りの偏見や噂に惑わされることはないでしょう。
聖書が教えているイエスについての本当のことはどういうことでしょうか?
聖書には、 イエスの性格、教え、活動の記録が詳しく記録されています。
聖書をじっくり読んでいくと、イエスがただの善い人ではなかったということが少しずつわかってきます。
イエスについて知られ、知られていることのほとんどは、聖書の中の福音書と呼ばれるマタイ、マルコ、ルカ、ヨハネの4つの記録から詳しい情報を得ることができます。
では、イエスについてどういうことがわかるでしょうか?
聖書を読んでいくと、イエスには人々を引きつけるような魅力的な性格があったことがよくわかってきます。
イエスが重い病を患っていた男性を見て可哀想に思って、病気故に人々から避けられていた男性に優しく触れて、病気を治されたシーンが出てきます。
イエスが思いやり深い方であったっていうことが、よくわかるのではないでしょうか。思いやりと訳されているギリシャ語の形容詞は、字義通りには共に苦しんでいるという意味があります。
イエスは完全な方でしたから、他の人が抱えているような辛い病気ですとか、不安、悩み、 そうしたものは一切ありませんでした。それでも、イエスはいつも他の人の気持ちをとても大切にしておられました。
自分のことを二の次にして、他の人を助けるために思いやりに動かされて行動されたということがわかります。
子供から大人まで、色々な人がイエスのそばにいたいと思いました。イエスとの距離を感じたり、見下されていると感じることはありませんでした。イエスがいつも気遣ってくれているということが伝わってきたので、イエスと一緒にいるとホッとして安心しました。
イエスはこのように魅力的な性格をお持ちであったことがよくわかります。
イエスは、多くの人がイメージしているように、ただの良い人ではありませんでした。
イエスは、神に頼ることの大切さ を人々に教えられました。
聖書のマタイ6章に記されている有名な山上の垂訓の中で、神に祈る方法を教えてくださいました。皆さんの中にも、神の王国・御国が来ますようにという有名な祈りをお聞きになった方おられるかもしれません。
「このように祈らなければなりません。『天におられる私たちの父よ…』」
そのように述べて、忠実な人間もエホバをお父さんと呼べることを教えてくださいました。(マタイ6:9)
そのようにして、神との絆を強めることができるように、イエスは教えてくださいました。
イエスがただの良い人ではなかった別の理由もあります。
イエスは何百年も前から預言されていた人物で、イエスの生涯の色々な場面で、預言の言葉がその通りになったということです。
イエスは聖書の中で預言されていた約束のメシアでした。メシアとは、人類を救うために神から選ばれた者のことです。
聖書にはメシアについての預言がたくさんあります。預言されていた出来事は全てイエスの人生に当てはまっています。
この点からも、イエスは神によって選ばれた特別な方であったということがよくわかります。
イエスは確かに特別な方でした。ですから中には、イエスは神ではないか、と考える方もいらっしゃるかもしれません。
神との関係におけるイエスの立場について、聖書は何を教えてくれているでしょうか?
「イエスは言った。『でも,あなたたちは,私のことを誰だと言いますか』。
シモン・ペテロが答えた。『キリスト,生きている神の子です』」。
(マタイ16:15,16)
イエスは、自分が神だと言ったことはありませんでした。弟子たちも、イエスは神だと思ったことは一度もなかったということがよくわかります。
イエスは、自分は神から教わったことを教えているに過ぎず、驚くべき奇跡を起こせるのも神のおかげであるということを謙遜に認めておられました。
イエスの活動についてはどんなことがわかるでしょうか?
イエスがどこから来たのかという点について聖書を調べていくと、人間として生まれる前イエスは天におられたことがわかります。
イエスご自身、私が天から下ってきた」と述べておられます。(ヨハネ6:38)
では、イエスに始まりはあったのでしょうか?
この点についての聖書は多くのことを教えてくれています。
神であるエホバが、地球や人間を造るより遥か前の1番初めにイエスを造ったと教えてくれています。
神が自分1人で造ったのはイエスだけです。
それで、聖書の中でイエスは神の独り子と呼ばれています。
では、イエスが天での素晴らしい住まいを後にして、この地上に来られたのはどうしてでしょうか?
イエスは、神は人生について本当のことを教え、神の王国について広く知らせるためにこの地上に遣わされました。
マタイ4章17節というところを見てみますと、イエスは「天の王国」について人々に伝道したと述べられています。
神の王国は、イエスが最も多く取り上げたテーマです。王国について人々に一生懸命伝道されたことがわかります。
でも聖書を調べていくと、イエスにはさらに大きな役割があったことがわかってきます。
イエスは、人類を救うために神から選ばれて、預言されていたキリストになられました。そして預言の通り、人類のためにご自分の命を捨てられました。そのようにして、神に従う人たちが救われるように、身代わりとしてご自分の命を差し出されたのです。そのことは、聖書の中で贖いと言われています。
「神は,自分の独り子を与えるほどに人類を愛したのです。
そのようにして,独り子に信仰を抱く人が皆,
滅ぼされないで永遠の命を受けられるようにしました」。
(ヨハネ3:16)
神とイエスは全人類を愛しているので、みんなのために進んで苦しみを受け、イエスはご自分の命を差し出してくださいました。
そのために、神によってイエスは地上に遣わされたということを聖書は教えてくれています。
では、イエスは今何をしておられるのでしょうか?
イエスは生き返って天で生きるようになり、エホバから王国の王としての権限を与えられています。
イエスご自身「私には天と地における全ての権威が与えられています」と述べています。(マタイ28:18)
現在、イエスは大きな権威を持っておられて、エホバの次に高い地位におられます。
ここまでのところで、イエスについての性格や教えられたこと、活動について本当のことを聖書から知ることができたのではないでしょうか。
イエスについて特に知っておきたい本当のことも知ることができました。
それは、イエスが神の天の政府のリーダーとして選ばれた方であるということです。
では、イエス、キリストが神によって選ばれた最高の王・リーダーと言えるのはなぜでしょうか?
人間はこれまで良い政治をずっと求めてきました。
イエスは、良いリーダーに求められている資質と能力を十分に備えておられる方です。
「リーダーシップ: 特性は重要か」と題する一記事は,「指導者たる者は,追随者たちに望む行動の仕方で行動しなければならない」と述べています。
良いリーダーは、人に勧めることを自ら実践する人ではないでしょうか。
イエス・キリストはまさにそのような方でした。
イエスは、 謙遜であるべきことの大切さを教えられました。しかし教えただけではなくて、共にいる者たち1人1人の足を自ら洗うことにより、謙遜であるべきことの大切さを教えられました。
先生であられたイエスが、奴隷が行う仕事を自ら進んで行われたのです。
(ヨハネ13:5-15)
謙遜であるべきことの大切さを自ら実践されたということがよくわかるのではないでしょうか。
イエスは、神の王国の良い知らせを述べ伝えるために弟子たちを遣わすだけで良しとはされませんでした。
自らその業に熱心に加わられました。
ある時には、埃っぽい道を何百キロも歩いて旅をされて、町から町、村から村へと旅をされて、王国の良い知らせを熱心に宣べ伝えられました。
教えたことを自ら実践する、そのような方であったことがよくわかります。
このことからも、イエスこそ理想のリーダーとしての資質を十分に備えておられるということがわかるのではないでしょうか。
イエスはエホバ神から力を与えられて、驚くべき奇跡をたくさん行われました。
イエスは、ある時には風や嵐を沈めるということを行い、天候をコントロールする力をお持ちであるということを示されました。
このことから、イエスが自然災害ですとか、環境問題を解決する能力と力をお持ちであるということがよくわかります。
イエスはエホバ神からの力を用いて、病気の人を癒されたり、亡くなった人を生き返らせるということをされました。
将来、病気や死さえもなくなる世界を私たちは期待することができます。
イエスは驚くべき奇跡をたくさん行われましたので、イエスを王にしようとする人たちもいました。
でも、イエスはどうされたでしょうか?
「人々はイエスが行った奇跡を見て,
『これこそ,世に来ることになっていた預言者だ』と言いだした。
イエスは,人々が自分を王にするために
捕らえに来ようとしているのを知り,ただ独りで再び山に去っていった」。
(ヨハネ6:14,15)
イエスは、神から選ばれたリーダーではなかったでしょうか。
でも、自分たちのリーダーになってほしいという人々に応じることはされませんでした。
その場を「去っていった」と述べられています。
なぜならイエスが王となる王国は、悪魔サタンの影響を受けているこの世界のものではないからです。
「私の王国はこの世界のものではありません」と述べておられます。(ヨハネ18:36)
イエスは、エホバが天に政府を創る時を待っておられたということが分かります。
自分が王になるときはエホバが決めるということを理解し、待っておられたのです。
聖書に書かれている預言によると、イエスは今、天で神の王国の王として統治しておられます。
イエスは、かつて地上で活動しておられた時に行った素晴らしいことを、今度は地球全体で行ってくださいます。
その時、 世界はどれほど素晴らしいところへと変化すると思われますか?
神の王国が実現する約束は本当に素晴らしいものです。
「神は人々の目から全ての涙を拭い去ります。
もはや死はなくなり,悲しみも嘆きも苦痛もなくなります。
以前のものは過ぎ去ったのです」。
(啓示の書21:4)
この新しくなった世界、素晴らしい約束は神の王国によってのみ実現します。
私たちも、エホバ神によって選ばれたリーダーイエス・キリストが地球を支配する時に、その新しい世界にいたいと思われませんか?
今、 神の王国の国民になるようにという呼びかけが世界中で行われています!
その呼びかけに答え応じて神の王国を支持する必要があります。
そのようにして、神の王国のリーダーとして、エホバ神によって選ばれたイエス・キリストを支持していく必要があります。
では、神の王国の王として選ばれたイエス・キリストを支持するために、私たちには今、何ができるでしょうか?
イエス・キリストについて本当のことをよく知るために、聖書を勉強していきたいと思います。
イエスについて学ぶことはなぜ大切でしょうか?
イエスの弟子の1人であるシモン・ペテロは、あなたは「生きている神の子です」と述べて、イエスは神の子であることを理解しその信仰を言い表したことがありました。
それに対してイエスは何と言われたでしょうか?
「それでイエスは言った。
『ヨナの子シモン,あなたは幸福です。
なぜなら,そのことを啓示したのは人間ではなく,天にいる父だからです』」。
(マタイ16:17)
あなたは神の子ですという信仰を言い表したシモンに対してイエスは、 あなたは幸福ですと言われました。
多くの人々がイエス・キリストについてよくわかっていなかった時に、メシアであるイエスを見分け、その手本に従うことができたので、幸福であったということです。
それで私たちも、イエスの手本に習いイエスの教えの通りにすると、幸せになり、穏やかな気持ちで毎日を過ごしていくことができます。
イエスについて知ることは、私たちのためになることがよくわかります。
「いつまでも幸せに暮らせます。楽しく学べる聖書レッスン」というテキストを使うと、イエス・キリストやエホバ神、神の王国というテーマで楽しく学ぶことができます。
それで、エホバの証人との聖書レッスンをぜひ楽しんでいただけたらと思います。
イエスについて学ぶと、私たちの将来はどのように変わってくるでしょうか?
イエスについて本当のことを学ぶと、新しくなった世界でいつまでも幸せに暮らすという希望を持つことができます。
イエスについて知ると人生が変わります。
ですから、これからもイエスについて学び続けていきたいと思います。
イエスは次のように言われました。
「私は道であり,真理であり,命です。
私を通してでなければ,誰も父のもとに行くことはできません」。
(ヨハネ14:6)
イエスは、私たちが神の友達になるための「道」を開いてくださいました。
そしてエホバについての「真理」を、本当のことを教えてくださいました。
そしてイエスのおかげで、私たちは永遠の「命」を得ることができるようになりました。
ではこれからもイエス・キリストについて、本当のことを学び続けていきましょう。
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