人類は科学・医療・テクノロジーの面で大きく進化していました。
18世紀半ばから19世紀にかけて科学技術が飛躍的に発展した時期、
誰もが様々な問題が解決され、良い未来がやってくると想像していました。
では、私たちが住んでるこの時代、どうなっているでしょうか?
現実として、戦争や犯罪はなくなっていない状態です。
人間がどんなに知恵を絞ったとしても、
みんなが優しく穏やかに接し、
友好的な関係でいるのはとても難しい状態です。
では、なぜ人間はうまくいかないのでしょうか?
「心の中に強い嫉妬や対抗心がある人は,
自慢してはなりません。
…そのような人の知恵は,天から来るものではなく,
地上のもの,動物的なもの,悪魔的なものです。
嫉妬や対抗心があるところには,
無秩序やあらゆる不快なものがあるからです」。
(ヤコブ3:14-16)
ここで人間の知恵は地上のもの動物的で悪魔的なものと表現されています。
これは言い過ぎでしょうか。
その知恵によって嫉妬、対抗心、無秩序が生み出されるとあります。
まさに今、世界中で見られている状況ではないでしょうか。
「一方,天からの知恵を持つ人は,第一に清く,
次いで平和を求め,分別があり,進んで従い,
憐れみと良い実に満ち,差別をせず,
偽善的ではありません」。
(ヤコブ3:17)
この天からの知恵は、神からの知恵のことです。
それを持つ人は平和を求めます。
人間がうまくいかないのは、誰よりも賢くて全てを知っている
エホバ神のアドバイスを採用していないからで、
このエホバのアドバイスは聖書に書かれています。
その知恵の言葉がどれほど優れているかは、
その知恵を受け入れ、実践した時にその価値が分かります。
まず、 聖書からの知恵は若者にとって役に立ちます。
伝道の書12章1節には、
「若いうちにあなたの偉大な創造者を覚え(意識し)なさい」
という言葉があります。
エホバを覚えるとはどういうことでしょうか?
それは、エホバの教えを当てはめ、
それによって得られる良い結果を経験するということです。
その良い結果の経験が増えれば増えるほど、
エホバを身近に感じ、
エホバのアドバイスがいかに有効かを
身をもって知ることができます。
エホバは若者を愛し、いつも若者たちのことを思っています。
だからこそ、性についてのきちんと道徳感を持つように、
私たち特に若い人々に教えています。
さらに創造者を覚えるには、
若い時エホバへ奉仕を楽しむということもあります。
今は外国での奉仕の機会も開かれています。
もちろん、地元の区域で熱心に伝道活動に携わることができます。
建設奉仕もその中の1つです。
また、自分の話すこと、話し方、行動に
エホバの教えを反映させて、 学校や近所の人たちと接する
ことも立派な奉仕の一部です。
エホバのアドバイスに沿って、仲良くする人や
自由な時間に楽しむものを注意深く選ぶということも大切です。
「若い人はどうすれば清く生きられるだろう。
あなたの言葉に従って注意深くあるならそうできる」。
(詩編119:9)
若い人が自分の欲望を優先する世の中の影響を受けないようにするには、
エホバの言葉に従うことが必要であると書かれています。
「賢い人たちと共に歩むと賢くなり,
愚かな人たちと関わり合うと苦しい目に遭う」。
(格言の書13:20)
賢い人とは エホバの言葉に従う人のことである
ということがわかります。
世の中ではうまく立ち振る舞い、時には人を踏み台にして
高い地位やお金を得る人を賢い人という場合があります。
しかし、
エホバから見て賢い人というのはそういう人ではありません。
「思い違いをしてはなりません。
神はご自分を侮る者を大目に見ることはありません。
人は自分がまいているものを必ず刈り取ることになります。
罪深い欲望のままにまいている人は,
罪深い欲望によって腐敗を刈り取り,
聖なる力に導かれてまいている人は,
聖なる力によって永遠の命を刈り取ることになるのです」。
(ガラテア6:7,8)
この今読んだ3つの成果から分かるのは、
エホバの言葉に注意深く従うなら賢い人になる。
そして賢い人は正しい選択ができるので、
正しい行いから良い実をを刈り取ることができるといことです。
エホバのアドバイスを取り入れ、それを当てはめるなら、
不必要に辛い思いとか、悲しい経験をしないで済むでしょう。
聖書のアドバイスは、夫婦生活にも役立ちます。
「夫は自分の体を愛するように妻を愛するべきです。
妻を愛する人は自分を愛しているのです
…一方,妻は夫を深く敬うべきです」。
(エフェソス5:28,33)
エホバは心から愛し合い、
そして尊敬し合うようにと言っています。
20年間幸福な家庭生活を送ってきたエホバの証人は、
「ごめんなさいという方が、
愛しているよと言うより大切な場合があります」
と言っています。さらにこう続けています。
「謙遜になるための近道は祈りだと思います。
夫婦でエホバに祈ると、自分たちの不完全さと
神のあり余るご親切を思い起こさせられます。
そうすると、物事を正しい観点から見られるようになります」。
謙遜さは、夫婦生活の土台を構成するとても大事なものと言えます。
間違った時はそれを認め、謝ることは大切なことです。
さらに、相手が何を必要とし、
どんなことをどのように感じるのかを
まず先に考えることがとても大切です。
例えば、別の異性と長い時間を過ごすようになると、
配偶者はどのように感じるだろうかと考えることです。
エホバは 人間を男性と女性に作り、
互いに補い合うように創造されました。
ですから男性と女性では持っている性質や感じ方が異なります。
そのことを念頭に入れて、
配偶者を大事にした物の見方や考え方をしたいと思います。
仲の良い夫婦であっても、
時として意見がぶつかることはあるでしょう。
「不快な言葉を口から出してはなりません。
その場に合った励ましの言葉を述べて,
聞く人のためになるようにしましょう。
あらゆる悪意,怒り,憤り,わめき,暴言など,
一切の有害な事柄を捨て去ってください。
親切な人になり,温かい思いやりを示し合い,
神がキリストによって寛大に許してくださったように,
寛大に許し合いましょう」。
(エフェソス4:29,31,32)
その場にあった言葉を述べて聞く人のためになるようにとは、
相手が受け入れやすい言葉を選ぶことと言えるかもしれません。
意見がぶつかった時には、 自分の気持ちや考えを
落ち着いて上手に伝え合うことができます。
神のアドバイスを受け入れるならば、心が満たされて、
さやかな気持ちで結婚生活を送ることができます。
神のアドバイスは困ったり悩んだりする時に役に立ちます。
家計を支えるのが難しくなった時そのように言えるかもしれません。
収入が減ったり、仕事を失ったりするならば、
確かにそれは大きなストレスです。
しかし、よく考えずに高収入の仕事に飛びつきたくなる
衝動のままに動いてしまうなら、それは危険なことと言えます。
そのような時、
次の言葉は冷静に考え行動するための助けとなります。
「皆さんが受けてきた誘惑は,
多くの人が同じように経験してきた誘惑です。
神は信頼できる方で,
皆さんが耐えられないほど誘惑を受けるままにはしません。
出口を設けて,
誘惑に耐え切れるようにしてくださいます」。
(コリント第一10:13)
「王国と神から見て正しいこととをいつも第一にしなさい。
そうすれば,
こうしたほかのもの全ても,
あなたたちに与えられます」。
(マタイ6:33)
生活の中でエホバを第一にするなら、
本当に必要なものは与えられるとエホバは保証しておられます。
道は1つしかないというわけではありません。
どんなに難しい問題が生じるとしても、
聖書の原則を曲げずに済む小道を必ず備えてくださいます。
つまり、出口を設けてくださるのです。
エホバは、ご自分を大事にする人のその誠実な努力を
必ず祝福してくださいます。
比較的貧しい国では、いい仕事に就くため、
また家族を養うために、都市部や国外に仕事を求めて、
家族と離れて暮らすことが一般的になっています。
夫の収入を補うために、
妻が 出稼ぎに出る場合も少なくありません。
しかし、夫や妻、子供と離れて暮らしたために
辛い思いをすることになった人たちも大勢います。
生活のために 家族と離れて暮らす方がいいかもしれない
と思う時は、「どうしたら良いか教えてください」と
具体的にエホバに祈ることができます。
そして、まずはエホバが教えている通りに
行動することができます。
この場合、エホバの教えていることとは何でしょうか?
「私が今日命じるこれらの言葉が
あなたの心に入っていなければなりません。
あなたはその言葉を自分の子にしっかり教え,
家で座るときも,道を歩くときも,
寝るときも,起きるときも
それについて話さなければなりません」。
(申命記6:6,7)
エホバは親に子供たちを
エホバの教えに基づいて育てるその責任を与えています。
この教えに従うならば、
エホバは逃れ道、出口を設けてくださいます。
家族全員でエホバとの絆を
しっかり持てるようにすることが何よりも大切です。
仕事がない中でエホバを優先するというのは、
とても勇気のいることかもしれません。
エホバを信頼するときやはり祝福を与えてくださいます。
また、困ったり悩んだりする別な分野、それは、重い病気になった時です。
対処法をを選ぶときに聖書の教えに沿って考えられるよう、
また病気と上手に向き合っていけるように、助けを求めることができます。
現在健康であっても、いつ病気になるかわかりません。
自分の信条とか、受け入れることのできる治療法について、
いざという時に落ち着いて説明できるよう、祈りのうちに準備していくおくことができます。
気をつけなければならない点があります。
それは治療法の中に、迷信に由来するものとか、
精神に作用するオカルト的な要素が含まれているものもあるということです。
次のようなアドバイスがあります。
「世間知らずの人は全ての言葉を信じ,
聡明な人は1歩ごとにじっくり考える」。
(格言の書14:15)
病気というものはとても苦しいものです。
早く改善したい、早く治りたいと思うのは自然なことです。
しかし、それ故に警戒を怠らないようにしたいと思います。
警戒を怠って、エホバから見て正しくない治療法を
受け入れることがないようにしたいと思います。
正しい選択ができるように
エホバに導きを求めていきたいと思います。
「2人か3人が私の名によって集まっている所には,
私もいるからです」。
(マタイ18:20)
これはイエスキリストが語った言葉です。
私の名によって集まっていることには、
エホバの教えを学んでいる仲間との時間や
集会などが含まれます。
これはどういう意味でしょうか?
イエスの教えは人々と人々の考え、
生き方に影響を与えるというだけのことではありません。
今、イエスは神の王国の王として現実に生きておられ、
影響を与えて、生活に聖なる力を作用させることができます。
この事実と病気と戦っている人の関係性はどのようなものでしょうか?
誰とも会わずにずっと1人のままでいるのはよくない
ということです!
確かに、重い病気になると気持ちが塞いでしまったり、
不安に駆られることもあります。
本当の意味でのその辛さは、
本人にしかわからないかもしれません。
しかしそのままにしているならば、
エホバは自分のことなど気にかけていない
エホバから見放されたんだと考え、希望を徐々に失い、
エホバから離れてしまう危険があります。
体調の様子を見ながらできる範囲で仲間との時間を過ごし、
集会に参加して励ましを得ることができます。
今、リモートで集会にも参加できますので、
それを十分活用して益を得ることができるでしょう。
そして、病気の人が自分から行動するのを待つのではなくて、
健康な人々が 自ら集まりを計画することも大切です。
状況が許すならば、こちらからでも会いに行くこともできます。
共にエホバに仕える仲間と励まし合うことができるように、
その機会を作っていくのはですとても良いことです。
もう1つ別の点を考えてみましょう。
それは、寂しさや不安を感じる時です。
そのような時もエホバのアドバイスは役に立ちます。
独身、 離婚、死別などのために、
寂しさや孤独を感じることがあります。
「私は,このように真面目に働いて,
弱い人たちを援助しなければならないこと,
また,主イエス自身が述べた
『受けるより与える方が幸福である』
という言葉を覚えておかなければならないことを,
あらゆる点で皆さんに示しました」。
(使徒20:35)
他の人に良いものを与える活動、
主に宣教活動を一生懸命行うことができます。
そのようにして、
他の人に良いものを与え続ける活動に熱心になるならば、
寂しさや不安を克服する大きな助けになるかもしれません。
前向きになれるようにエホバに真剣に祈りながら、
このような業に携わっていくことができるかもしれません。
エホバからの平和は「人間の理解をはるかに超えています」
という言葉があります。
(フィリピ4:6,7)
寂しさとか不安を押しつぶされそうになっている時、
物事が好転するとは思えないという
人間的な見方になることがあるかもしれません。
しかし、 エホバの力には限界がなくて
それを遮るものはありません。
人間の考えでは無理だろうと思うようなことでも、
それを軽々と乗り越えることができます。
思いもよらない方法で祈りが聞かれるということを、
世界中のエホバの証人が経験していることではないでしょうか。
ぜひエホバの力に頼って、
エホバに祈ることを続けていくようにしたいと思います。
エホバのアドバイスはどれも的確で、
どんな場合にも役に立ちます。
「皆さんの中に知恵の欠けた人がいるなら,
その人は神に求め続けてください。
神はとがめたりせず,
全ての人に惜しみなく与えてくださるからです」。
(ヤコブ1:5)
この言葉には、
エホバの優しさが溢れているのではないでしょうか。
エホバのアドバイスの凄いところは、
それが全ての人に当てはまるということです!
言うまでもなく同じ人はいません。
経験する問題も様々です。
聖書のアドバイスの特徴は、
規則ではなく原則の形で与えられているということです。
それらを組み合わせることによって、
自分が必要としてるアドバイスを
必ず見つけ出すことができます。
自分の望むこととエホバのアドバイスが
違うということもあるでしょう。
そのような時はエホバを信頼して、
エホバのアドバイス通りに行動してみるのはいかがでしょうか。
そうするなら、エホバの力を私たちも感じることができます。
本当の安心感、 幸せを味わえます。
では、これからも聖書を学んでそのアドバイスを受け入れて、
エホバに喜ばれるものとして
成長していけるように努めてまいりましょう。
裏付けとなる聖書の言葉は、
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