最高に幸せな家族になるために今できること

聖書の創世記には、宇宙や地球や生物が造られた時のことが簡潔に説明されています。
エホバが造ったものはどれも本当に素晴らしいのですが、 その中でも人間は特別でした。

「神は言った。『私たちに似た者として人を造ろう。
 そして人に,海の魚,空を飛ぶ生き物,家畜,地面を動くあらゆる生き物を治めさせ,地球を世話させよう』。
 それから神は人を自分に似た者,神に似た者として創造した。
 男性と女性を創造した。 神は2人を祝福し,こう言った。
 『子を生み,増えて,地上全体に広がり,地球を管理しなさい。
 また,海の魚,空を飛ぶ生き物,地上を動くあらゆる生き物を治めなさい』」。
  (創世記1:26-28)

神は地球を生命が維持できる美しい住まいとして
まず整えてから、地上における業の最高潮として
最初の人間の家族が誕生したことを示す記録です。

神は地に人を満たすため、完全な人間を沢山造ってから
配置するという方法は取りませんでした。
神はアダムを最初に創造してから、補って助ける者として
女性のエバを創造するという方法を取りました。
次いでその2人を家族にして、
自分たちの子孫を満たす機会を与えになります。
2人は欠陥のない状態で楽園を広げて、
地球全体を楽園とするのです。

神はこの時、人類が1つの幸せな家族として地球を管理し
そこに住むことを思い描いておられたということです。
ですから、家族の中で味わうことができる幸せは、
神からの贈り物ということが言えます。
その贈り物は現在、幸せをもたらすものとなっているでしょうか?

2019年の厚生労働省の調査によると、
婚姻件数が約60万件に対して、離婚件数は約21万件。
3組に1組が何らかの理由で離婚したという状態です。
神が思い描いていたものと違って、不幸な人々が多いのはなぜでしょうか?

実は神が人間夫婦に与えた贈り物を横取りする存在があるのです。
悪魔サタンは最初の人間夫婦をたぶらかし、
エホバ神からのその贈り物を正しく扱うのではなくて、
自分たちで行動した方が楽しいよと勧めたわけです。
2人がこの勧めに乗っかってしまって、
エホバからの贈り物を騙し取られてしまったということです。

「善悪の知識の木の実は,食べてはならない。
それを食べた日にあなたは必ず死ぬからである」。
(創世記2:17)

そのおきてに背くならば死ぬことになりました。
もちろん、アダムはそのことを理解していました。
のちに妻になるエバにもそのことを伝えたに違いありません。
そこへサタンがエバに近づきます。
自分たちで考えて行動した方が楽しいよ。その実を食べてごらん。
その実を取って食べてしまいます。
エバはその実をアダムにも勧めました。
アダムは最初は断りましたけども、結局食べてしまいました。
神の道理にかなった命令に違反してしまったということです。
神を悲しませるという態度を示してしまいました。
どんな結果になったでしょうか?

「このような訳で,1人の人によって人類に罪が入り,
 罪によって死が入り,こうして,全ての人が罪人になったために,
 死が全ての人に広がったように―」。
 (ローマ5:12)

アダムが子供を設けたのは、罪人になった後だったので、
罪とその影響が全員に伝わってしまうことになりました。
もちろん子供たちはアダムのように神に違反したわけでは
ありませんので同じ罪に問われるということはありませんが、
罪を受け継いで、罪と死はずっと支配的な影響を及ぼしてきたということです。

受け継がれた罪の影響は、遺伝性の病気の欠陥になぞらえることができます。
この罪の場合は、全ての人がその影響の元にあって必ず死に至ります。
100パーセント子供たちに伝わってしまうということです。
人間はみんな罪人ということです。

人類皆兄弟という言葉を聞きますが、
それぞれの国で独自のネットワークを持ち、いがみ合っています。
国同士が戦い合うというニュースを聞かないことがありません。
色々な宗教が存在し、一致しておらず、同じ家に住んでいても 家族の心はバラバラ、帰るのがストレスなんだ。幸せとは程遠い状態です。
このような困難な境遇から抜け出すことは可能なのでしょうか?

人類の生みの親であるお父さんエホバは、その状態を放置したままにすることはありません。
2人が罪を犯した直後エホバは2人の子孫に希望を与えるために重要な預言を与えました。

「そして私は,あなたと女の間,
またあなたの子孫と女の子孫の間に敵意を置く。
彼はあなたの頭を砕き,
あなたは彼のかかとに傷を負わせる」。
(創世記3:15)

救出者が遣わされて、悪魔と悪魔に従う邪悪なものたちすべてを滅ぼす。
そんなイメージです。
この預言には、①あなた→悪魔サタン②あなたの子孫③女④女の子孫
が登場しますが、今日の話に直接的に関係がある女の子孫について説明していきたいと思います。

創世記22章には女の子孫がアブラハムの家系から出ると預言されています。
この点でイエスは アブラハムの直系の子孫でした。
イエスは30歳の頃バプテスマを受けて、
聖なる力によって神から選ばれ、栄光と栄誉の冠を受けて、
天と地における全ての権威が与えられました。
その中には、悪魔の行いを終わらせる権威も含まれていました。
この時イエスは女の子孫の主要な部分となられました。

この預言とその家族の幸せとはどんな関係があるのでしょうか?
預言の続きでは、女の子孫「の踵に傷を負わせる」ことになっています。
このことは、サタンがユダヤ人またローマ人を使ってイエスを殺させた時に実現しました。
かかとに傷を負うと一時的に歩けなくなるのと同じように、
イエスは死んで活動できなくなってその体は墓の中に一度入れられました。
でもイエスが墓で眠ったままでいるなら、
女の子孫が「あなたの頭を砕」くことができません。
死んでから3日目、イエスは天での不滅の命を持つものとして生き返ったのです。
何をしてくださるでしょうか?

「次いで,終わりとなります。
 その時,キリストは父である神に王国を渡します。
 その時までに,キリストは全ての政府,
 また全ての権威と力を除き去っています。
 神がキリストに全ての敵を踏みつけさせるまで,
 キリストは王として治めるのです。
 そして最後の敵である死が除き去られます。
 神は『彼を全てのものの上に立たせた』からです。
 ここで,『全てのもの』が服従するようになったと述べられているとはいえ,
 その中に,全てのものをキリストに服従させた方が含まれていないのは明らかです。
 全てのものがキリストに服従させられた後,
 神の子自身も,全てのものを自分に服従させた方に服従します。
 こうして,誰にとっても神が全てになるのです」。
  (コリント第一15:24-28)

イエスは神のご予定の時にサタンを処罰して、
アダムが罪を犯したせいで生じた悪い事柄全てを終わらせるということです。
イエスが命を差し出してくださったおかげで、
アダムの子孫の良い人たちは皆1つの家族となって幸せに暮らすための道が備えられたということです。
イエスは、でこぼこだった道を綺麗に舗装した後に、
与えられていた権利を全てエホバにお返しします。
エホバが最初に思い描いていた通り、エホバの家族は1つになるということです。

でも今、幸せになるためのアドバイス的なものはないのでしょうか?

「心を尽くしてエホバに頼れ。
 自分の考えに頼ってはならない。
 どんな道を行く時にも神のことを考えよ。
 そうすれば神が真っすぐに進ませてくださる」。
 (格言の書3:5,6)

エホバは結婚の創始者であられ、真に健全な思いを持たれる方です。
ですから決定するときには、まず聖書に目を向けましょう。
神の見方を確かめる必要があるということです。
家族の幸福への鍵は、妻に対する夫の考え方・扱い方になります。

「同様に,夫は自分の体を愛するように妻を愛するべきです。
 妻を愛する人は自分を愛しているのです。
 誰も自分の体を憎んだりはせず,養って大切にします。
 キリストも会衆を養って大切にします。
 私たちがキリストの体を構成しているからです。
『それで,男は父と母から離れて妻にしっかり付き,2人は一体となります』」。
(エフェソス5:28-31)

ここで結婚の創始者は、
妻を深く愛しその愛を示すべきであると述べています。
妻が真に幸福であるためには、
自分が本当に愛されていると感じる必要があるということです。

女性は夫のできないことを補う助け手ということで創造されました。
男性と女性の造りが異なっているものとして創造されたということです。
人間は不完全になったといえ、そのところは変わっていません。
女性の特質や物事な扱い方は、男性の扱い方とは違うのです。
例えば男性は判断力に富んでいるかもしれませんが、女性はもっと優しくて我慢強いところがあります。
女性は他の人と一緒にいることを好むようですけども、男性は1人でいることを好みます。
男性は時間厳守しますけども、女性はその点少しのんびりしています。
神がエバを助ける人として創造されたという聖書の言葉は、
夫がそうした違いを理解しておく必要があるということも教えているのです。

エホバが 互いをずっと愛し続けることを願っておられ、
自分より相手のことを優先して尊敬し合ってほしいと思っておられることがわかります。
他にどんなアドバイスがありますか?

「妻は,主に従うのと同じように夫に従ってください。夫は妻の頭だからです。
  キリストが会衆という体の頭であるのと同様です。
  キリストは会衆の救い主でもあります。
  会衆がキリストに従っているのと同じように,妻も全ての面で夫に従うべきです。
  夫は,キリストが会衆を愛したのと同じように,妻を愛し続けてください。
  キリストは会衆のために自分を差し出しました。
  …ともかく,夫の皆さんはそれぞれ,自分を愛するように妻を愛さなければなりません。
  一方,妻は夫を深く敬うべきです」。
  (エフェソス5:22-25,33)

神に仕える人たちをイエスがどのように纏めたかに注目すると、
夫は大切なことを学べます。
イエスがいつも弟子たちへの思いやりを示したことに注目するのは良いことです。

イエスは、弟子たちの限界と身体的な必要をいつも考慮に入れていました。
例えば疲れている時には、さあ一緒に静かな場所に行って
少し休みなさいと言われました。
主婦の仕事には制限がありませんよね。
でも少し休んだら、では次の日の仕事がただ増えるだけです。
イエスに習って身体的な必要を顧みるのであれば、
家事を手伝ったり、自分のことは自分でやることができます。

イエスが神の王国について一生懸命伝えたことはご存知だと思います。
夫は家計を支えるために一生懸命働き、
また家族と一緒に聖書を学んだり伝道を行ったりして
愛する家族のために時間や労力を惜しまずに使います。
家族の幸せには夫の働きが本当に大切であるということがわかります。
夫は頑張ってるのでぜひ敬ってあげてください。

私たちが今生きているのは従ったからであると言えます。
一方従わなかったために、今生きていない人もいます。

黒い雲が見えてきます。雷鳴も聞こえてきました。
この状況は、どんな危険があるかを教えられてる人にとって、
安全な場所に避難するという警告となります。
稲妻とか雹を伴う嵐が近づいているので、
避難しなければ命を落とす危険が迫っているということなのです。
この点でまだ経験の浅い子供たちは、
生きていくのにどんな危険があるかについて警告してもらう必要があるということです。

「子供は,主に喜ばれるよう親に従ってください。
 そうするのは正しいことです。
 『父と母を敬いなさい』とあり,これは約束を伴う最初の命令です。
 『そうすれば物事はうまくいき,地上で長く生きられる』という約束です」。
  (エフェソス6:1-3)

危ないから池のそばに行ってはダメ、
道路を渡る時は右と左を見て渡りなさいと言われたことがあるでしょう。
残念なことに、従わなかったために怪我をした子供もいれば、
命を失ってしまった子供もいます。

2節には親の言う通りに「するのは正しいこと」賢いことだと言われています。
逆に、親が子供に警告を与える時は正しく教える責任がある
ということも覚えておく必要があります。
どのようにしてそうすることができますか?

「父親は,子供をいら立たせないようにし,
エホバが望む指導と助言によって育ててください」。
(エフェソス6:4)

親が与えるその言葉が、子供の幸せを願うエホバが望む指導と助言である必要があるということです。
エホバの望むことをどのようにして伝えますか?
親が行うことそして話すこと。それにエホバの愛が表れているならば、
それを見ている子供たちもエホバに対する愛を示すことができるようになるということです。

「しかし,温厚な人は地上に住み続け,豊かな平和をこの上なく喜ぶ」。
 (詩編37:11)

この「温厚な人」とはどんな人のことでしょうか?
今取り上げることができた幸せな家族になるためのアドバイスを
謙遜に受け入れて当てはめる人たちのことです。

近い将来約束されているこの地で、
温厚なエホバを愛する人の数は、
少数派でも多数派でもありません。
そうした人たちだけがこの地上に住むのです。
この詩編の言葉は、もうすぐ世界のみんなが
1つの幸せな家族になるという約束をしているということです。
どうぞ、その場所にいる自分の姿を想像してみてください。

「歓声を上げる民は幸せだ。
 エホバ,その人たちはあなたの恵みを受けて歩む。
 民はあなたの名のことで一日中喜ぶ。
 あなたの正しさによって重んじられる」。
 (詩編89:15,16)

そこにいる人たちの口からエホバへの賛美。
世界中で喜びの歓声が上がるその時を心待ちにしています。
現在その1人として数えていただくために、
大勢の人たちが様々な国から流れのようにやってきています。
あなたはご自身でその喜びを経験したいと思われますか?

もしそう望まれるのでしたら、
エホバはあなたの家族にどんなことを願っているのか
これからも学び続けていただきたいと思います。
神の王国が地球全体を治める時、
当初エホバが思い描いておられた通り世界の家族が1つになり、
いつまでも幸せな日々を送ることができるようになります。

それまでのしばしの間、アダムの罪の影響は避けられないですが、
エホバがくださったアドバイスを当てはめて、ぜひ乗り切っていただきたいと思います。
エホバに対する喜びの歓声を皆で上げるその時まで。