自然災害 いつかなくなる?

日本ではここ数週間、大雨による 災害のニュース
というものが報道されていました。
また、連日のように猛暑日が続いています。
残念なことに熱中症で亡くなってしまう
という方も少なくありません。
この熱中症も、ある意味過度な気温の上昇による
自然災害ということができるかもしれません。

このような自然災害というのは世界中で増加しています。
熱波による森林火災や干ばつ、また洪水や地震、
ハリケーンなどで大きな被害が出ているという報道を
よく耳にするのではないでしょうか。

残念なことに、自然災害によって命を落としたり、
苦しい経験をするという人は毎年大勢います。
私たちの周りにも、そのような経験をされた方や、
今なお辛い思いをされている方もおられるかもしれません。
多くの人は、なぜこんなことが起きるのだろうかと考えます。

中には、理由をつけてその状況を受け入れようとして、
天罰であるとか天災と表現して、
神が自然災害を用いて人間を罰しているのだと言う人もいます。
2011年3月にあった東日本大震災の時には、ある政治家が、
「これはやっぱり天罰だと思う、
被災者の方々はかわいそうですよ」と語りました。
海外でもあるコラムニストは、
猛威を振ったハリケーンを「神の拳」と描写しました。
また、アメリカの宗教指導者の中には、
ハリケーン・カトリーナによる惨事のことを
悪徳の都市に対する神の憤りと描写した人もいました。

このように述べることによって、自然災害による大きな被害を神の責任であると言っているのです。

では、自然災害というのは、
本当に神によって引き起こされているのでしょうか?
自然災害っていうのはいつかなくなるのでしょうか?
そのことを聖書を調べて考えていきたいと思います。

聖書はよく預言書と言われています。
神であるエホバが語った言葉が記されていて、
そのことが実現しているからです。
この聖書の中には、
今の時代に自然災害が増えることが予告されていました。

「大きな地震があり,
あちらこちらで食糧不足や流行病があります。
また,恐ろしい光景や天からの大きなしるしがあります」。
(ルカ21:11)

世界の体制の終わりのしるしについて
弟子たちがイエスに尋ねた場面で、
イエスは 大きな地震や食糧不足があると言っています。
今、確かにこの世界中で「大きな地震」があり、
また「食糧不足」というものも、干ばつなどの
自然からの影響によるものであることが多くなっています。

また最新の情報では、「恐ろしい光景」の中では、
地球規模の熱波などが生じていることも挙げられていました。
https://www.jw.org/finder?wtlocale=J&docid=501100077&srcid=share
これらのことがまさに実現していると
皆さんも思われるのではないでしょうか。

では、この予告の実現というのは、
神がもたらしているということになるのでしょうか?

もちろん、エホバは予告した事柄を
その通り行う力をお持ちです。
しかし、たくさんの自然災害を引き起こして
人々を苦しめるような残酷な神ではありません。
聖書はエホバについて次のように述べています。

「愛さない人は,神をよく知りません。神は愛だからです」
(ヨハネ一4:8)

神エホバの行動の原動力 は愛です。
愛の神が善良な人に害を起こすということはしません。
自然災害というのは大抵何の前触れもなく起きて、
誰かれ構わず人々の命を奪っていきます。
聖書の神エホバはそのようなことは決してしません。

「理解力のある皆さん,聞いてください。
真の神が悪を行ったり,
全能者が不正を行ったりすることなどあり得ません!
神は,人が何を行うかに応じて報い,
行いの結果をその人の身に生じさせるのです。
神は絶対に悪を行わず,
全能者は絶対に公正を曲げません」。
(ヨブ記34:10-12)

神は人が何を行うかに応じて
その結果をその人に生じさせるとあるので、
自然災害のように
人の行いに関係なく害をもたらすということは、
エホバにとっては悪であって
エホバの性質に相反するものなのです。

では聖書の予告通りに、現在自然災害の被害が
こんなに大きくなっているのはなぜなのでしょうか?

一つは、
自然災害の増加には人間にも 責任の一端があるということです。

災害がどれほど深刻なものとなるのかは、
いつでも自然の力だけで決まるわけではありません。

被害が大きくなる原因は多くの場合、
被災地に人口が集中していたということになるそうです。
世界銀行の報告によりますと、
160余りの国や地域において人口の4分の1以上は
自然災害によって命を落とす危険の高い地域で生活していると述べられていました。

また、人間の急激で無計画な都市化や森林伐採などが、
地滑りやひどい洪水を引き起こす原因となったり、
環境破壊による地球の温暖化などが明らかにされています。
(エレミヤ10:23)

二つ目は、
警告を軽く見て被害に遭う人もいるということです。

聖書の格言22章3節には 、
「聡明な人は危険に気づいて身を隠すが、
経験のない人たちは進んでいって当然の報いを受ける」
とあります。
このことは、東日本大震災の津波の警告を過少評価した
ために被害が大きくなったということが見られていました。
警告に注意して行動することの大切さを
思いに留めておきたいと思います。

三つ目に、
たまたまある場所に居合わせて被害に遭うこともあります。

「思いも寄らないことがいつ誰にでも起きる」
という言葉の通りです。(伝道9:11)

自然災害というのは本当に意図的なものではないので、
誰もがこの被害になる可能性があるのです。

正しいことを愛して 悪いことを憎むエホバ神は、
悪い人間を処罰するために自然の力を用いて災いをもたらす
ということが以前ありました。

それは、神が力を制御しながらご自身の考えを実行したもので、
ごくまれにしか起きていない事柄です。
そして、処罰をもたらすためにためのこの災いというのは、
自然の力を利用するとしても、
今起きているような自然災害とは
明らかな違いというものがあります。

神が人間に災いをもたらすのと
自然災害とではどこが違うのでしょうか?

神が もたらされた地球規模の災いの1つとして、
ノアの時代の大洪水があります。

ノアの時代に地球全体が洪水で覆われたというのは、
自然災害ではなくて、紛れもなく神からの処罰でした。
目的を持ってもたらされたからです。

創世記6章をみると、人が地上に増え始めたころに、
神の子たちが人の娘たちと関係を持って、ネフィリムという力強い者たちが生まれたことが分かります。
性的不道徳と暴力が広くみられ、
人々が邪悪で考え方全てが常に悪いのをエホバはご覧になって、
地上に洪水を起こしてここを滅ぼすという目的を果たすために
大雨という自然の力を用いました。

自然災害と違って、
神が人間を処罰するためにも災いをもたらす時には
次のような3つの 特徴があります。

1.神は前もって警告を与える

エホバはノアに 洪水によって滅びをもたらすということを決めました。
これはノアだけに与えられた警告でだったでしょうか。
他の人はこの警告を聞かなかったのでしょうか。

ノアは正しいことの伝道者として記されています。
(ペテロ二2:5)
ノアはこの洪水が起きることを人々に前もって知らせていたのです。
邪悪で考え方全てが常に悪い人たちに、
この地球が間もなく洪水によって残されるっていうことを
恐れることなく伝えています。
今まで起きたことがなく、とても起こりそうもないような
規模の災いなので、ノアは 馬鹿にされたり嘲けられたりしたかもしれません。
それでもノアは、40年もの間ずっと警告しました。

2.神は 無差別に処罰するわけではない

この洪水では、悪い人たちだけが滅ぼされ、
正しい人たちは守られました。

3.神は生き残るための指示を与える

エホバはノアに生き残るために箱船を作って、
そこに入るならば保護されると指示されました。
(創世記6:17)
きっとそのことをノアは伝えていたことでしょう。

そしてこの神からの災害というのは、
とても大きな被害をもたらすこととなります。
生き残った人間はたったの8人でした。
他の人たちは全て 滅ぼされてしまったのです。

これほど大きな損害を 与えた要因とは何だったのでしょうか。
それは神の警告を聞き入れなかったことです。
そのために壊滅的な結果をここに来ました。
神は洪水という災害を用いて、
目的通りに 警告に従わない邪悪な者たちを滅ぼし、
正しい人が生き残るようにされました。

自然災害による 被害は、たまたまその場所にいたから助かった、または被害にあったということがあります。
でも、神による災いはそうではありません。
たまたまということは決してないのです。
神からの警告を無視するならば、
それは必ず危険に陥ってしまいます。

この 神による災いとノアのとった行動というのは、
私たちにとってもとても重要な教訓を与えてくれます。
なぜならば、これから私たちは史上最大の神の災いに
直面しようとしているからです。

聖書の啓示の書16章の中には、神による大規模な処罰の日について書かれています。
ハルマゲドンという言葉が出てきます。
映画などの影響によって人類や地球の滅亡をイメージする人が多いかもしれません。
でもこれは全能の神の 大いなる日の戦争のことで、この災害というものは選択的なものです。
(啓示16:14,16)

ノアの時代と同じように、性的な不道徳、暴力というのは
今の世界でも極めて広くなってきています。
神は、それら悪い人たちを除き去って
正しい人たちを救出するために、
ハルマゲドンをもたらされるのです。

これは神が行う処罰なので、
過去と同じような特徴が見られます。
どんな特徴があったでしょうか。

1つ目には、
神は前もって警告を与えるということでした。

聖書を学んでいる私たちは、
聖書からこれから起きる事柄について警告を聞くことができます。

では、聖書を知らない人たちはどうでしょうか。
「王国の良い知らせは,
全ての国の人々が聞けるように世界中で伝えられます。
それから終わりが来ます」と予告されています。
(マタイ24:14)

現在約870万人のエホバの証人が 239の国や地域で、
あらゆる方法で、あらゆる言語で伝えています。
エホバの証人の公式ウェブサイトでは、
1000を超える言語で閲覧することができます。
誰もが自分の母語で警告を聞くことができるようになっています。

2つ目の特徴は、
神が無差別に処罰するわけではないということでした。

「神を認めない人々と,
私たちの主イエスについての良い知らせに従わない人々に報復します。
こうした人々は,永遠の滅びという処罰を受け,
主の前から退けられ,主の偉大な力から切り離されます」。
(テサロニケ二1:8,9)
処罰されるのは、神からのメッセージに従わない人だけです。

3つ目の特徴は、
神が生き残るための指示を与えるということでした。
エホバはどんな指示を与えているでしょうか。

「エホバのもとに行け,地上の全ての温厚な人たち,神の正しい規定を守る人たちよ。
正しいことをせよ。
温厚であるようにせよ。
エホバの怒りの日にあなたたちは隠されるだろう」。
(ゼパニヤ2:3)

まず、エホバのもとに行けとあります。
エホバの組織と交わりつつ、エホバとの温かい個人的な関係を築いていって、それを深めるようにしていきましょう。

そして、正しいことをせよとも書かれています。
エホバの正しい基準に従って、それを擁護するようにしましょう。

さらに、温厚であるようにせようとあります。
謙遜にエホバの意志に沿って生活して、
エホバからの矯正を受け入れるようにしてまいりましょう。

この世界の終わりは間近に迫っています。
エホバは生き残るための警告や指示を与えてくださっています。
まだエホバやエホバの基準について、
またエホバが行おうとしていることについて学んでおられない方は、ぜひ学びようになさってください!
その点でエホバの証人は喜んでお手伝いしたいと思っています。

エホバによる大規模な大規模な処罰の日というのは、
自然災害とは違って、自分が学んだことを実践することによって確かに助かることができます。
ぜひそのために今から備えるようにいたしましょう。

今生じている自然災害というのは、被害しかもたらしません。
しかし、神による 大規模な災いの後は、
素晴らしい祝福がもたらされます。

聖書の次の予告が実現します。
「ほんのもう少しすれば悪人はいなくなる。
彼らがいた場所を見ても,もういない。
しかし,温厚な人は地上に住み続け,
豊かな平和をこの上なく喜ぶ」。
(詩編37:10,11)

そして、平和な世界で永遠に楽しい生活を楽しむことができるんです。
美しい地球を思う存分に楽しむことができます。

神の王国が支配する時に、自然災害や苦しみっていうものは全てなくなります。
「神は人々の目から全ての涙を拭い去ります。
もはや死はなくなり,悲しみも嘆きも苦痛もなくなります」。
(啓示21:3,4)

以前あった恐ろしい津波が あるのではないかと、
海を見ながら恐れる必要は全くないのです。
王として治めるイエスは、
自然界の現象を完璧にコントロールされます。
以前、弟子たちと船に乗って襲ってきた大嵐を、
イエスはしかりつけて興奮を沈めることさえ行ったのです。そのような力強いイエス王のもとで生活できるっていうのは、 本当に心強いことです。

そして、神の王国は人間が損なった地球の環境を修復します。
環境破壊による温暖化や大気汚染といったものは
全てリセットされます。
私たちが活動しやすい本当にちょうど良い気候となることでしょう。

亡くなった方で神の記憶にある人たちを、
イエスは 生き返らせてくださいます。
その中には、自然災害のために亡くなった
多くの方たちも含まれることでしょう。

新しい世界で、穏やかな美しい景色を見て、
エホバへの感謝を捧げるに違いありません。
この時を本当に楽しみにしたいと思います。

今日は、神が自然災害を引き起こしているのはないということ、
神がもたらされる大規模な処罰の日のために
備えて行動するならば、
自然災害や苦しみのない平和を 永遠に楽しむことができる
ということを聖書から考えることができました。

愛情深いエホバは このような将来を約束してくださってるっていうことを考えるならば、
本当に慰められるのではないでしょうか。

この自然災害のない新しい世界でいつまでも幸せに暮らすことができるように、
これから必ず起きる災害に備えて、エホバの警告や指示にしっかりと従ってまいりましょう。

裏付けとなる聖書の言葉は、
http://inx.lv/5yT5
からご覧になれます。